大学生活。 サークル運営で躓いたときの話。
学生サークルの運営で大きく躓いた。
サークル活動で警察のお世話になったとか、
そういう何かをやらかしたというわけではない。
幹部の間でうまくコミュニケーションがとれていないというのが、
私たちの抱える最大の問題だった。
こんなことなんて、どこにでも転がっている話だ。
私たちもご多分に洩れずそうなっただけだった。
いくらサークルの幹部だからって、
完璧な人が集まっているわけではないのだ。
所詮大学生のお遊び。暇を潰しているだけ。
それならせっかくだし、みんなで仲良く楽しみたい、
そんな私の願いは思った以上に儚いものだった。
私たちは大切にしているものが違っていた。
そして、それを知って歩み寄るということができなかった。
私にとっては
「集合時間を守る」
「前もって準備をする」
「後輩が困っていたら先輩が助ける」
ことが大切だった。
だから、他の幹部が毎回のように会議に遅刻したり、
当日の朝になって「あれ~?忘れた」と
トボけることが本当に耐えられなかった。
割と物事をはっきり言えるタイプなので、
それを当事者にも言っていた。
でも、そこに遠慮も働いていたことは事実だった。
私はそういうルールを守ることに対して
厳しい環境で生きてきたので、それが当たり前になっていた。
しかし、同じような基準で動ける人が
それほどいないことも知っていた。
そして、いつしか私は諦めてしまっていた。
あんまり言わないようにしよう、と思って、繰り返して、
自分の中では何か悪いものが溜まっていった。
ある日突然、ひとりの幹部から長文LINEが送られてきた。
これまでの不平不満、
自分の辛さ、
他の幹部に対する絶望、、、
長々と綴られていた。
これまで、話しかけても
ろくな返事をしてくれなかったその人が、
一気に気持ちをぶつけてきた。
スマホ上で。
私たちは、何が何だか分からなかった。
そんな「吐露」「述懐」が短期間のうちに、続けざま2回起こった。
その度に気力を失った。
これまで頑張ってきたことを一気に否定され、改心し、それをまた否定された。
「なぜ直接言わなかったのだろう?」
そう思った。
でも本人もそう思っていたに違いない。
「なぜ直接言えないんだろう?」
そして、その言葉は自分に返ってきた。